これから解説していくのはいわゆる「音楽理論」です。これは西洋音楽(クラシック音楽)を源流とするものです。一般的に「音楽理論」といえばこのことを指していると思って間違いないでしょう。しかし音楽は世界中に存在し、それぞれに音楽理論や音楽理論めいたものがあります。これからやっていく西洋音楽に根差した音楽理論は世界にあるうちの1つである、ということも知っておいて損はないでしょう。
また音楽は現在進行形で続いているものなので、西洋音楽の音楽理論を基礎としていても更に発展的な理論や技法を駆使する音楽家もいらっしゃいます。
色々な音楽に興味を持つことです。その過程で「音楽は自由である」という言葉がどれだけ重い意味を持つかが解ることでしょう。
音楽理論は学問と呼ぶには未熟な分野です。これからもきっと学問的に発達することはないと思います。どこまでいっても最終的には音楽は超個人的なものであるからです。心理学に近いかもしれません。ですので音楽理論は学問というよりは知識、知識というよりは知恵に近いものなのです。
音楽理論を学ぶ必要性や意義の議論は別の場所で別の人々に任せるとして、まずは音楽理論はそれだけのものである、ということは覚えておきましょう。その線引きをきっちりわきまえていれば音楽理論を過度に批判したり、また音楽理論を信仰してしまうような事態は避けられると思います。