音楽理論の雅楽寮

音楽理論:013

ダイアトニックコード

前項までがコードの「構成」に焦点を当てていたのに対し、本項からはその「使用法」というより音楽的な部分に入ります。実用的なものになっていく分、今までの事柄を把握していないと解り難いと思いますので、まだはっきりと理解できていない場合はその都度該当するページを参照するとよいでしょう。


本項の概略

ダイアトニックコードの考え方

より音楽理論的なコード付け

3和音4和音がどういったものかは前項までで覚えました。しかし、いざ「それらのコードをあるメロディーに付けてみましょう」と言われるとどうしたものか、解らないと思います。本来は自由に行って構わないものですが、せっかくですから音楽理論に則してやってみたいものです。その第一歩がダイアトニックコードと言えるでしょう。

キースケールに則したコード

ダイアトニックコードとは例えばキーがCメジャーの(Cメジャースケールでできている)場合、それならばコードもCメジャースケールから作ってしまおうという試みです。

ダイアトニックコードの定義

ダイアトニックコードの定義は「そのスケールを基準に各音から1オクターブ内で1つ置きに積む」です。言葉では解り難いと思うので、この定義を部分毎に見ていきましょう。

「そのスケールを基準に・・・」

これはメロディーが例えばCメジャースケールでできている(つまりキー=C)ならば、コードもCメジャースケールを基準にして考えましょうよということです。

譜例1
Cメジャースケール:c・d・e・f・g・a・b・c

「各音から・・・」

これはc〜bそれぞれについて考えるという意味です。つまりそれぞれをルートとした7種のコードを作ることになります。

「1オクターブ内で1つおきに積む」

つまりcから考える場合、c・e・g・bのように1オクターブ以内で1つ飛ばしで積み上げるということです。

譜例2
「c」・d・「e」・f・「g」・a・「b」・c

キーCメジャーでのダイアトニックコード

ではキーがCメジャーの場合のダイアトニックコードを見ていきたいと思います。cからは上記のようにCmaj7ができます。(3和音のCとするのも可)

譜例3
Cmaj7:c・e・g・b、C:c・e・g

以下d〜bについてもそれぞれ同じようにやってみます。

譜例4
Dm7:d・f・a・c、Dm:d・f・a

譜例5
Em7:e・g・b・d、Em:e・g・b

譜例6
Fmaj7:f・a・c・e、F:f・a・c

譜例7
G7:g・b・d・f、G:g・b・d

譜例8
Am7:a・c・e・g、Am:a・c・e

譜例9
Bm7(♭5):b・d・f・a、Bm(♭5):b・d・f

これらがキーCメジャーのダイアトニックコードということになります。キーCメジャー、つまりメロディーがCメジャースケールでできている場合これら7種のコードが馴染み易いコードということです。もちろんこれらのコードはあくまで「基本的な」という括弧付けの下に使用されるものでこれら以外のコードの使用を制限するものではありません。

ダイアトニックコードの覚え方について

ローマ数字での表記

更にダイアトニックコードは数字で覚えるべきものです。表記は普通ローマ数字で、「Imaj7IIm7IIIm7IVmaj7V7VIm7VIIm7(♭5)」と、このように表記します。

数字で覚える利点

キーに関する項で「c・d・e等、具体的な音高よりそのスケールにとって何番目の音かが重要」という話をしましたがそれと同じです。以下の譜例10はキーCメジャー時のダイアトニックコードです。例えばこの6番目のコードAm7に注目してみましょう。

譜例10
Cmaj7・Dm7・Em7・Fmaj7・G7・【Am7】・Bm7(♭5)

そして次の譜例11がキーGメジャー時のダイアトニックコードです。

譜例11
Gmaj7・【Am7】・Bm7・Cmaj7・D7・Em7・F♯m7(♭5)

ちこらにもAm7というコードが含まれていますが、大切なのは2番目のコードであるということです。譜例10の場合では6番目のコードでした。つまり6番目の性格を持っているということです。そして譜例11は2番目のコードの性格ということになります。つまりキーにとっては同じコードでも別々のものなのです。

また逆に性格本位で考えると譜例11のEm7は6番目のコードなので譜例10のAm7と性質は同じということになります。

耳で聴き比べることが大事

とはいえこの「性格」というのは耳で何回も聴かなければ解りません。色々なキーでコードを自分で楽器で弾いて確認するのが近道です。


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