前項で基礎的な4和音をやりましたが、本項ではそれらのコードの変形したものを取り扱ってみたいと思います。とはいえここで挙げるコードも音楽理論では基本的なものの部類に入るでしょう。音数が増えると複雑なように感じるかもしれませんが1つ1つゆっくり見ていけばそれほど難しいものではないことが分かると思います。
まずはオーギュメントセブンスコードです。最初にC7のコードを思い返してみましょう。(セブンスコードについては第11項:4和音の「セブンスコード」を参照)
譜例1
オーギュメントセブンスコードとはセブンスコードの完全5度音を半音上げてできるコードです。つまり以下のようになります。
譜例2
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MIDIファイル
このコードの呼び方は「オーギュメントセブンス」といい、譜例2の場合は「Cオーギュメントセブンス」ということになりますが、このコードは短7度音を省略して3和音(c・e・g♯)として使用する場合もあるのでその時は「Cオーギュメント」となります。また、コードの使用に比較的慣れている方はその会話の中でCaug7を単に「Cオーギュメント」で済ます方もいらっしゃるので注意が必要です。
オーギュメントセブンスコードの表記は色々あり、どれも同じくらいの比率で使われているようです。具体的には「◯aug7」や「◯7(♯5)」、「◯7(+5)」等です。(◯は任意の文字)譜例2の場合はCaug7・C7(♯5)・C7(+5)という記述になります。
3和音として使用する場合は省略する短7度音を表す「7」をそれぞれ表記しなければよいのです。(セブンスコードの表記については第12項:4和音の「セブンスコード」の「呼び方と表記」を参照)
次はマイナーセブンスフラットファイブ(コード)です。今回基盤となるコードはCm7です。
譜例3
オーギュメントコードが完全5度を半音上げたコードに対しこちらは完全5度を半音下げたコードということになります。
譜例4
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MIDIファイル
「マイナーセブンスフラットファイブコード」ということになりますが少々長いので通常は「マイナーセブンスフラットファイブ」もしくは単に「フラットファイブ」という場合がほとんどです。また後述するディミニッシュセブンスコードと響きが比較的似ている為「ハーフディミニッシュ」という場合もあります。
このコードもいくつかの表記があり◯m7(♭5)や◯m7(-5)等で、譜例4のコードの場合Cm7(♭5)・Cm7(-5)ということになります。また◯∅の様に丸に打ち消し線を引くことに依ってハーフディミニッシュを表すこともあります。
このコードを時には3和音(c・e♭・g♭)として解釈し「Cm(♭5)」や「Cm(-5)」と表記されているものもあるかもしれません。
次は一種独特なコードディミニッシュセブンスコードです。このコードはマイナーセブンスフラットファイブのコードを更に変形させたものです。まずはCm7(♭5)のコードを見てみましょう。
譜例5
ディミニッシュセブンスコードはこの短7度を更に半音下げたコードです。
譜例6
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MIDIファイル
短7度を半音下げたものなので「長6度」としてもよさそうなところですが、概念的にはそうではなくあくまで7度系の音として捉え、正確には♭♭7度とするのが正しい解釈の仕方です。
また、このコードはかなり特徴的な響きをしたコードですが、特徴的なのはそれだけではありません。このコードは全ての音の間隔が1音半(短3度)なのです。
譜例7
ということは構成音だけ考えれば3種類しかないということです。
図1
呼び方は「ディミニッシュセブンスコード」ですがこれも省略して単に「ディミニッシュ」と呼ぶことが多いです。
表記は◯dim7とすればよく、譜例7の場合Cdim7ということになります。また、C◯のような表記の場合もありますが、大概は前者のようになっていることが多いです。
これまでは完全5度が変化したコードでしたが今度は3度音が変化するサスフォーコードです。具体的には3度音を4度音へと吊り上げたコードということです。以下の譜例8は単純なトライアドCの長3度音を4度へ変化させたCサスフォーです。
譜例8
このように3和音で使われることも多いですが、短7度音を付け加えたセブンスサスフォーコードもまた登場回数の多いものです。
譜例9
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MIDIファイル
呼び方はそれぞれ「サスフォー」、「セブンスサスフォー」です。
表記は◯sus4・◯7sus4で譜例8はCsus4、譜例9はC7sus4となります。