音楽理論の雅楽寮

音楽理論:010

3和音(トライアド)

この項からいよいよコード(和音)の解説に入ります。コードが実際どういうものか理解されていなくとも「コード」という言葉を一度は耳に挟んだことがあると思います。現代の音楽の中でコードのない曲を探すのは困難な程浸透しているものです。


本項の概略

コードとは?

コード(和音)とは複数の音が重なったものです。もちろん闇雲に音を積み重ねるのではなくそれぞれにルールがあり、その積み重ね方でそのコードのキャラクターが決まります。本項ではそんなコードのうち最も基本的な3和音(トライアドまたはトライアドコードともいう)をやっていきたいと思います。

3和音

これはその名の通り3つの音が重なったものです。(オクターブの違いは勘定しません)上記で「複数の」としている通り2音でもコードと呼ぶこともありますが(例えばロックギターのパワーコード等)それらもこの3和音を基本としたものです。音数が増えれば4和音・5和音という風になります。

メジャーコードとマイナーコード

スケール同様コードにも(例外はありますが)メジャーコードとマイナーコードの2種類に分けられます。基本的に前者は「明るい」、後者は「暗い」響きのものになりますが、これらはコード進行に依って変わります。(例えばマイナーコードの後にメジャーコードという流れの場合そのメジャーコードは「明るい」というよりも「切ない」感じになる場合が多いです。)

メジャーコード

構成

まずメジャーコードのCを例にとって解説致します。(注:コードの表記は「C」の様に一般的には大文字を使用します。詳しいコードの表記についてはそれぞれ後述致します。)

譜例1
コードCを表した楽譜。c・e・gが積み重なっている

これがCの構成音です。c・e・gということになります。重要なのはそれぞれの音程を度数で捉えるということです。コードの最低音(この場合c)をルート(基音)と呼びますが、このルートからそれぞれの音(eやg)が何度に当たるか、ということです。それが解ると1つ1つコードを丸暗記する必要もなくなります。

譜例2
Cメジャースケールを表した楽譜。cを基準にその長3度のe・完全5度のgの3つの音符が赤く強調表示してある

音程関係はルート長3度完全5度です。

定義

つまりメジャーコードを定義すると、ある音をルートとして、その長3度・完全5度の音を積み上げたものということになります。

表記

メジャーコードを表記する場合は簡単でルートの音名を大文字で表し、譜例1のコードであるならば「」と表記すればよく、読み方は「シー」や「シーメジャー」となります。

実践:メジャーコードDを作る

では以上を踏まえた上でコードDを作ってみましょう。Dというコードですからdを基準に考えます。

図1
メジャースケールを定規のように計りにしたもの。1番左にdを置き、長3度の目盛にはf♯、完全5度の目盛にはaが記されている

上図のようにdの長3度は、完全5度はですからそれら3つの音を重ねると・・・

譜例3
コードDを表した楽譜。d・f♯・aが積み重なっている

これがメジャーコードDです。このように「Dはdとf♯とaで・・・」と覚えるより「メジャーコードはルートに長3度と完全5度」と覚えてしまった方が早いのです。最初は「そうはいってもそれぞれの音程がどの音になるか分からない」と思うかもしれませんが全てのコードの構成音を覚えるよりは断然効率的なのです。それに実際はコードを音程を意識しながら使っていればの構成音などは嫌でも覚えてしまうものです。

マイナーコード

構成

次はマイナーコードです。ここではCm(シーマイナー)を例にして話を進めていきます。

譜例4
コードCmを表した楽譜。c・e♭・gが積み重なっている

これがCmです。この構成を見ていくわけですが、これはマイナーコードなのでCナチュラルマイナースケールから音程関係を分析してみましょう。

図2
Cナチュラルマイナースケールを表した楽譜。cを基準にその短3度のe♭・完全5度のgの3つの音符が赤く強調表示してある

このように音程関係はルート短3度完全5度です。

定義

マイナーコードの定義はある音をルートとして、その短3度・完全5度の音を積み上げたものということができます。ご覧の通りメジャーコードとマイナーコードの違いは3度の音が長3度か、短3度かという1音だけの違いなのです。

表記

これも簡単でルートの大文字に小文字の「m」を付け加えることで表記できます。シーマイナーならば「Cm」という具合です。読みはやはり「シーマイナー」となります。

実践:マイナーコードEmを作る

少し難易度を上げてEmを作ってみましょう。eを基準にしてナチュラルマイナースケールから音程を計ってみましょう。

図3
ナチュラルマイナースケールを定規のように計りにしたもの。1番左にe♭を置き、短3度の目盛にはg♭、完全5度の目盛にはb♭が記されている

短3度は、完全5度はです。

譜例5
コードE♭mを表した楽譜。e♭・g♭・b♭が積み重なっている

これが「Em」です。

このページの用語
コード進行:

楽曲は普通1つのコードだけではなく色々なコードが使われてできています。コード進行とはそれらのコードの一連の並びを指します。


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