前回度数表記について学びましたが、実はまだ完全ではありません。音楽で重要なのは言葉ではなく「音」なので音楽そのものから言えば表記などは本来どうでもいいものですが、これから共通の理解を得る為には覚えてもらわなければならない事柄もあるのです。面倒ですし音楽的ではないのですが、会話をするのに言語を覚えるのと一緒のことなのでやっていきましょう。
音楽理論では1度(8度)・4度・5度に当たる音は少し特別扱いを受けるため表記も他とは違ったものになります。この1度・4度・5度を完全音程といい、表記はそのまま完全1度・完全4度・完全5度というようになります。
譜例1
また完全1度はユニゾン、完全8度はオクターブとも呼びます。
音程は♯や♭によって変わるものですが完全音程にそれらが付いた場合の表記が次の譜例2です。
譜例2
といった具合です。譜例に減4度がありませんが減4度は3度と同じ音程ですし音楽理論でそれほど登場する音程でもありません。(減4度と3度は概念としては別もので減4度音程というものがないわけではありません)
完全音程以外の音程にも正式な表記はあります。完全音程以外の2度・3度・6度・7度は長音程といい表記はそれぞれ長2度・長3度・長6度・長7度というふうになります。
譜例3
「長」とくれば「短」です。これは長音程がそれぞれ半音下がった場合に使います。
譜例4
ここまで度数表記の正式な表記を解説してきましたが、実際の会話で「完全◯度」や「長◯度」といったような言葉を耳にすることはもしかするとほとんどないかもしれません。通常の会話では「完全」や「長」などを省いて「◯度」と言うことが多いです。とはいえ単に「3度」と言ったのでは長3度なのか短3度なのか区別がつきません。では何を基に判断するかといえば、その時話題となっている曲のスケールで判断するのです。
それでは「(c音の)3度」といった場合、どの音を指しているのかを見てみましょう。
譜例5
Cメジャースケールを基準に考えるのでcの3度上は長3度のeということになります。
譜例6
一方E♭メジャースケールの場合cの3度上は短3度のe♭になる、ということです。
このように場合に依って変化してしまうのでしっかり理解していないと解り難いものでしょう。なので雅楽寮では基本的に正式な名称で表記していきます。
雅楽寮では度数表記をするのに基本的に日本語表記を用いますが、他のWebページや書籍では英語で表示してある場合もあるので軽くやっておきます。
英語で順番を表すの場合「1st(ファースト),2nd(セカンド),3rd(サード),4th(フォース)・・・」などの表記法がありますが、度数表記でもこれを使います。(実際には「st,nd,rd,th」の部分を省略して数字だけを表記するのが一般的なようです)
では実際に日本語の度数表記を英語で表してみましょう。
といった具合になります。